注文住宅で平屋住宅や2階建て、3階建ての間取りを考えるときの注意点とは?平屋住宅や2階建て、3階建てのそれぞれの注意点を紹介します。
平屋の間取り計画で注意すべき点
平屋住宅の一番の利点は、階段移動がないため生活動線に上下移動する必要がないことです。洗濯をするために1階から2階に移動する必要がありません。階段がないので、高齢になっても住みやすく将来的に長く住めます。廊下が少なくても計画できるなど間取りに自由度があります。しかし、間取りの自由度が高いためなかなか思うように決められないのも現実です。
では、何を基準に間取りを計画していけば、よりよい平屋を建築できるのかを紹介します。
家族の1日の動線を意識して、必要条件を箇条書きする
平屋に限ったことでないですが、平面計画が比較的自由にできる場合は、まず家族の優先順位を意識しましょう。何が欲しいとかではなく、まず現状の生活から何が必要かを箇条書きにして出していきましょう。
何を中心に考えて間取りを計画するのか先に決める
子供の成長を中心とした間取りにするのか、老後も住みやすい間取りにするのか、リビングを中心にするのか、各々の生活空間を確保する間取りにするのかなど、間取りを決める上での軸となる部分を決めましょう。
トイレや水まわり位置はしっかり計画する
間取り計画で後回しになってしまうことが多いのが、洗面所やトイレの水まわり設備です。
平屋は極端に廊下が少なくなったり、部屋の横などにトイレを設けないといけない場合もあります。トイレの音は間仕切り1枚を挟んだだけでは聞こえてしまいます。お部屋の横にトイレを設ける場合はクローゼットや収納を配置するなどの配慮が必要です。
2階建て、3階建ての間取り計画で注意すべき点
2階建て、3階建ての間取り計画ではある程度の制約が発生してしまいます。
1フロア自体の面積が限られている為、キッチン、浴室、トイレなどの水回り設備と、リビングを設けてしまえば平面的スペースは埋まってしまいます。
絶対にはずせない階段や玄関、車庫スペースを盛り込めば自由度はあまりありません。ですが自由度がない分、しっかりポイントを決めて間取りの計画をすればよりよいマイホーム建築につながります。
リビングをどの階に設けるのかを決める
やはり生活の中心はリビングです。その家族団らんの部屋を1階に設けるのか、2階に設けるのかで間取り計画はガラリと変わります。
1階に設ければ、トイレや浴室などの水まわりも設けることができ、生活動線の上下は各々の部屋に行く場合だけになります。
2階にリビングを設ければ、太陽の光が入りやすくなるので、とても明るい空間になります。
ただ注意しなければならないのが、面積の差です。通常、2階は1階よりも狭いです。したがって2階にリビングと水まわりの両方を盛り込むのは難しいことが多く、場合によってはリビングを少し狭く計画する必要や1階に洗面室と浴室を設けることになります。
家事動線をしっかり考える
毎日の生活で一番中心に考えなければならない事といえば家事を行うのに適しているかどうかです。1階で洗濯をして毎日2階のバルコニーで干すことが当たり前のようにできるうちは問題ありませんが、老後も考えると1階にも干すスペースがあるとよいでしょう。
最近ではサンルーム的な洗濯スペースを1階に設けている間取りもよく見かけます。
リビングが狭く感じやすい
2階建てや3階建てのリビングは、暮らしてみると狭く感じることがあります。
紙ベースの打ち合わせや、○○㎡と書かれただけでは実際に感じるリビングの雰囲気はつかめません。住むとなれば、家具も置きますし、天井や窓の位置も左右します。なにより一番感じるのがリビングとキッチンの関係性ではないでしょうか?
キッチンが遮られている場合はある程度予想できますが、キッチンとダイニングやリビングが同じ空間にある、LDK仕様で計画した場合、キッチンのシンク横にある袖壁の高さや、キッチン前の垂れ壁の大きさによって、印象はまるで違います。
構造上必要な場合は仕方ないですが、やみくもに天井までの壁で仕切りすぎると。やはり狭く感じてしまいますし、計画していたソファーや、ダイニングテーブル、テレビ台などの家具が設置できないこともあるかもしれません。
まとめ
平屋、2階建て、3階建てにそれぞれいいところ悪いところがあります。まずは家族が日常大事にしている点をしっかり書き出し、優先順位をつけていくことが大切です。
そして一番大切なことは、その大事にしているポイントをしっかり建築士さんに伝えることです。
家族によってそのポイントは様々です。熱心な建築士さんであればその伝えたい言葉に耳を傾けていろいろ熟考してくれます。
家づくりは、一生に一度の大きな買い物です。後悔しないように住まいの間取りをじっくり考えていきましょう。