注文住宅のよくある失敗例から考える成功へのポイントとは?

2020年06月23日更新

注文住宅を建てる際に、どのような失敗があるのか気になっている人も多いでしょう。家は大きな買い物です。失敗しないように備えることが重要になります。この記事では、注文住宅でよくある失敗例を紹介します。また、失敗例から考える成功へのポイントも解説するので、注文住宅を建てる際の参考にしてください。

注文住宅とは?

注文住宅とは、いわゆるオーダーメイド住宅のことで、住宅の購入者(施工主)が間取りや仕様を自由に決めることができます。注文住宅には、フルオーダーとセミオーダーの2種類があります。既に家ができている分譲や建売住宅とは異なり、自分好みの家を建てられることが特徴です。自由度が高く、ライフスタイルや家族構成にあわせて間取りを決められます。

家を建ててくれる業者は主に3種類

家を建てるためには、施工業者を選定する必要があります。家を建ててくれる業者は、大きく分けて「工務店」「設計会社」「ハウスメーカー」の3つです。それぞれどのような特徴があるのか、詳しく解説します。

工務店

工務店は小規模で、地域に密着している地元の建設会社という位置づけです。広告や宣伝などのコストを抑えており、比較的原価に近い価格で家を建てられます。地元の工務店であれば、直接行って気軽に相談しやすいという安心感があります。

設計会社

設計会社は、一級建築士または二級建築士が在籍する事務所です。施工主の要望にあわせて設計してもらえ、具体的なイメージがある場合やオリジナリティのある家にしたい場合には向いています。

ハウスメーカー

大規模な建設会社で利用者も多く、安心感があることが特徴です。ハウスメーカーによって提示されたプランを参考に、細かな仕様を選択していくため、上記2つより自由度は低くなります。しかし、質の高い住宅が手ごろな価格で建てられることがメリットです。

注文住宅での失敗とは?

注文住宅は、自分好みに自由に設計できます。そのため、分譲などとは違いさまざまなことを施工主が自分で決めていかなければなりません。家は大きな買い物で、何度も建てるものではないため、誰もが初心者です。住宅によほど詳しいということでもない限り、難しい選択が多数あり、なんとなく選んでしまうと失敗しやすくなります。

入居してからわかることが多い

注文住宅の失敗は、入居してからわかるパターンも多いです。間取りなど設計図でみて納得していても、実際に荷物を運び入れて生活をはじめてみたら、思い描いていた家と違うと感じる人も多くいます。

主な失敗のパターン

注文住宅でよくある失敗にはどのようなことが挙げられるのでしょうか。ここでは、既に注文住宅を建てて住んでいる人たちの声を参考に失敗パターンをまとめます。

全体的な問題

注文住宅を建てる際に起こる、全体的な問題と「何が失敗の原因だったのか?」を解説します。

部屋数が足りない

【失敗の声】
  • 子どもの数に対して子ども部屋が少なかった
  • 家で仕事をすることが多いのに仕事部屋を作らなかった

生活スタイルを考えていなかったり、将来的な家族構成などを考えていなかったりなどが原因で、部屋数が足りないといった問題が起きています。

間取りが使いづらい(家事動線と生活動線の問題)

【失敗の声】
  • 家事の効率が悪くなった
  • 自宅の中で無駄な移動が増えた

動線への考えが足りていなかったことで、生活しにくいと感じている人も少なくありません。家事動線と生活動線は、互いが干渉しないように設計する必要があります。実際の生活をイメージして動線を考えましょう。

家具の配置がうまくいかない

【失敗の声】
  • 電気スイッチや建具、窓の位置と干渉する
  • 配置したい家具と部屋のサイズがあわない(大きすぎる・小さすぎる)

家具の配置がうまくいかずに後悔している人も多いです。もとから持っている家具を置く場合には、設計段階から置く場所やサイズなどを考えておきましょう。また、造り付け家具はサイズや置く場所に悩まず便利ですが、模様替えができません。

壁紙の素材やデザイン、色などが思っていたものと違った

【失敗の声】
  • デザインだけで壁紙を選んだら素材の強度が弱く、すぐに傷ついてしまった
  • 白い壁紙を選んだが、思ったような白ではなく明るすぎて落ち着かない

壁紙の素材やデザイン、色などについての失敗談もよく聞かれます。壁紙は占める面積が大きいため、部屋のイメージを左右します。重要ポイントのため、しっかりと比較検討しましょう。

暑さ・寒さ対策についての考えが不足していた

【失敗の声】
  • 吹き抜けが寒かった
  • 窓の大きさや位置、断熱材などが、暖房冷房の効きにも影響することを考慮しなかった

暖房や冷房の効きは、日当たりや窓の大きさ・位置、風通しの良さや断熱材の使用などで大きく変わります。季節や時間帯による日差しの入り方などをチェックすることが大切です。

防音対策がしっかりと出来ていなかった

【失敗の声】
  • 駐車場の音が入ってきて気になる
  • 子ども部屋の下をリビングにしたことで、子どもが騒ぐ音が響いてしまう
  • お風呂場を道路に面した場所にしてしまい、子どもとの会話が外に聞こえる

防音については生活してから気づくことが多く、後から防音設備を整えるのは大変です。設計段階で設計士等とよく相談しながら決めましょう。

費用の問題

【失敗の声】
  • 予算内に収めようとして、結果的に不満が多い家になってしまった
  • 妥協ができずに予算をオーバーし、住宅ローンの返済が大変

ローン返済は長く続くもので、生活にも直結します。どうすれば予算内で自分たちが満足できる注文住宅を建てられるのか、コスト面で妥協できること・できないことを整理してシミュレーションする必要があります。

業者選びの問題

【失敗の声】
  • 担当者とのコミュニケーションが足りず、希望がきちんと伝わらなかった
  • 業者の下調べをもっとしっかりやっておけばよかった

業者の特性を把握せず選んだことで後悔するケースもあります。工務店・設計会社・ハウスメーカー、どこを選ぶかによって費用や自由度は変わります。ハウスメーカーだと住宅ローン組みやすいなど、それぞれに特性があるため、しっかり下調べをしましょう。

場所ごとの問題

場所によって起こり得る問題は変わってきます。ここでは、キッチンやお風呂場などの場所ごとに分けてよく起こる問題を紹介します。

キッチン

【失敗の声】
  • アイランドキッチンにしたが、生活スペースが丸見え
  • シンクの高さがあわない
  • ゴミ箱を置くスペースが足りなかった

キッチンはもっとも動線が問題になる場所です。同時進行で家事を行うことが多いため、キッチンから脱衣所までスムーズか、買い物から帰宅したときに荷物を運びやすいかなどが重要になります。

収納スペース

【失敗の声】
  • デッドスペースが多くなってしまった
  • 収納スペースを作ったものの、入れたいものが入らなかった

注文住宅の場合、収納場所は考えて作っているはずですが、いざ使ってみると考えていたよりも使いづらいケースもあります。大型の荷物を収納することを想定している場合は、幅や高さ、奥行きなど、サイズをきちんと測ってどこに収納するか考えておきましょう。

お風呂場

【失敗の声】
  • 小さい子どもがいるため、玄関から近い位置にお風呂場を作ればよかった
  • デザイン重視で壁をタイルにしたことで、目地のカビ掃除が大変
  • 窓がなく湿気がこもりやすかった

お風呂場は、広すぎても狭すぎても不満が出やすい場所です。特に小さい子どもがいる家庭では、デザインにこだわるよりも、掃除のしやすさや配置、安全面を重視したほうがいいでしょう。

洗面所と脱衣場の位置

【失敗の声】
  • 洗面所と脱衣所を別々に作ったため廊下が狭い
  • 洗面所を独立させるためにバスルームの予算を削ったが、チープな仕上がりになってしまった

従来の住宅では、洗面所と脱衣所が一緒の作りが一般的でした。しかし、一緒だと誰かが入浴しているとき、他の人が使いづらいため別々にする家庭も増えています。費用やスペースを節約したい場合は、鍵をつけて対策するといった工夫も考えましょう。

トイレの個数や位置

【失敗の声】
  • トイレを2階にも作ればよかった
  • 玄関近くに作ったことで、来客時入りにくい

家族の人数が多い場合にはトイレは複数個あったほうが便利です。また、トイレは流水音などが聞こえるため配置が難しく、失敗や後悔を実感しやすい場所のひとつです。

窓の配置

【失敗の声】
  • 直射日光が入りすぎて昼でもカーテンが必要になった
  • 隣家の視線が気になってしまう
  • 窓が大きいことで、夏は暑くて冬は寒くなってしまった

窓から日差しが差し込む明るい家や、換気の良い家に憧れを持つ人も多いでしょう。しかし、窓の配置には要注意です。イメージだけではなく、日差しの影響やみえ方もしっかり考えなければいけません。

リビング

【失敗の声】
  • リビング収納を作らず、来客時に生活感が隠せない
  • ダイニングとリビングを分けたが、以前は一緒だったため使いにくい

リビングと一口にいっても、リビングとダイニングが別々になっている造りと、リビングダイニング一体の造りがあります。それぞれにメリット・デメリットがあるため、家族にとって住みやすいのはどちらかしっかりと話し合いましょう。リビングの広さを決めるためには、生活スタイルや荷物の量なども重要です。

寝室

【失敗の声】
  • ベッドを置くと寝室のクローゼットが使いににくい
  • 部屋の造りにあわせてベッドを置いたが、引き出しが反対側になって使えない
  • 朝日の差し込みを重視して大きな窓をつけたため、エアコンの効きが悪い

寝室は、安眠できる環境づくりが大切です。しかし、人によって重要視するポイントは違うため自分が寝室に何を求めるか明確にしましょう。例えば、防音性や遮光性、朝日の差し込み、収納がほしいなど、求めるものは人それぞれです。

子ども部屋

【失敗の声】
  • 子どもたちの部屋を大きなひとつの部屋にしたが、成長ともに分けられるようにすべきだった
  • 明るさ重視で大きな窓をつけたが、誤って転落するのではと心配

子ども部屋は、かわいさやデザインを重視してしまうケースも多いです。しかし、学校の準備や着替えなどをする際には明るさが重要ですし、日常生活では安全性が求められます。また、子どもが増える可能性についても考えて、部屋の広さや間取りを考えましょう。

玄関

【失敗の声】
  • 居住スペースを広くとった結果、玄関が狭くなってしまい圧迫感がある
  • 収納場所が足りない
  • 靴箱が大きすぎて使いにくい
  • 玄関の電気スイッチが遠くて使いにくい

靴箱などの玄関収納は、大きすぎても小さすぎても使いにくいものです。玄関は家の顔であり、ある程度広めにするといいでしょう。

外壁

【失敗の声】
  • 雨風に当たって変色してしまった
  • 派手な色を選んでしまい、周囲から浮いてみえる
  • 汚れやすくメンテナンスが大変

外壁で失敗しやすいポイントとしては色と素材選びです。サンプルをみて決めても実際使ってみたらイメージが違ったということが多いため注意しましょう。機能性や周囲とのバランスをみることも大切です。

庭・ベランダ・車庫・駐輪場など

【失敗の声】
  • ベランダが狭くて洗濯物が干しにくい
  • 自転車を置けるように、車庫をもっと広くとっておけばよかった
  • ウッドデッキを作ったが、外から丸見えで結局使っていない

庭を作りたい場合には、日当たりや道路の位置などを考慮して、立地選びから行う必要があります。庭と家は同時進行で考えておくこともポイントです。先に家のことを決めてしまうと、庭のためにお金が使えなくなってしまう可能性もあります。

コンセントの数や取付け位置

【失敗の声】
  • コンセントの数だけ重視して配置した結果、家具の後ろに隠れて使えなかった
  • コンセントがほしい位置にない

コンセントは設置すればいいというものではないため、どこに必要になるか、家具の配置との兼ね合いなどをしっかり考えて決めましょう。

住宅設備の問題

【失敗の声】
  • お風呂場にこだわってテレビや床暖房をつけたが、光熱費が気になって結局使っていない
  • ビルトインの食洗器が小さすぎて、家族分の食器がきれいに洗えない

住宅設備とは、システムバスやシステムキッチンのことです。設備の進化は目覚ましく、高機能のものが多数あります。こだわればこだわるだけ費用がかかりますから、本当に必要なものを厳選しましょう。

注文住宅の失敗例から考える成功へのポイントとは

ここまで、注文住宅で実際に起きたさまざまな失敗例を紹介してきました。失敗を参考にすることで、成功へのポイントがみえてきます。ここでは、失敗例から考える注文住宅成功のポイントを紹介します。

注文住宅についてしっかりと情報収集、勉強しておく

注文住宅についてしっかりと勉強しておきましょう。注文住宅は自由度が高く、自分で判断することが多いです。知識を得ることにより、正しい判断がしやすく、業者とのやりとりもスムーズになります。

インターネットで情報を収集したり、書籍を読んだりする

情報収集にはインターネットが便利です。インターネット上にはさまざまな情報が掲載されているため、基本的なことを一通り学んでおきましょう。また、知識の幅を広げたり深めたりするためには書籍を読むのがおすすめです。

モデルハウスなど実際の家をたくさんみる

間取り図などをみることも悪くありませんが、実際に家をみることも大切です。モデルハウスに行くことで簡単に実際の家を見学できますし、営業担当者に質問もできます。家を建てた知り合いがいるなら、訪問することもいい方法です。

生活スタイルに沿ったプランをたてることが重要

自分たちの生活スタイルにあわせてプランをたてましょう。理想だけではなく、実際の生活と家のイメージを具体的に思い描くことが重要です。例えば、仕事の関係で就寝時間の違う場合は夫婦の寝室を別にするなど、生活に沿った部屋や間取りを考えます。一般常識に囚われるのではなく、自分たちが暮らしやすい形の家にしましょう。

生活スタイルの変化に備え、間取り変更可能な家づくりを目指す

生活スタイルは、年数の経過とともに変わっていくものです。そのため、間取り変更などができる柔軟な家づくりを目指しましょう。子どもの成長とともにレイアウトを変更できるようにする、老後は1階だけで生活できるようにするなど、将来のことも考え、さまざまなことに対応できる間取りにするといいでしょう。

どこに何を収納するかをしっかりと考えておく

注文住宅を建てる際には、どこに何を収納するかを最初に考えておきましょう。例えば、こたつやひな人形、予備の布団といった大型のものはサイズを測って、決められたスペースに収納できるように計画します。収納は入居後の満足度を大きく左右するポイントです。あらかじめ何をどこにしまうか考えておき、設計に組み込んでもらいましょう。

家族や業者とじっくり相談して建てることが大切

家族と相談して、自分たちの希望に近い家を建ててくれる業者を探しましょう。相談に行ったら、納得がいくまでじっくり質問や相談を繰り返してください。また、注文住宅の施工実績が多い企業に任せたほうが安心です。失敗例も多く知っているため、今までの経験からさまざまな提案をしてもらうことができ成功につながります。

既に家を建てて住んでいる人の話(失敗例)を参考にする

実際に注文住宅を建てて住んでいる人の話も参考にしましょう。特に失敗例を聞くことで、同じ失敗をしにくくなります。失敗が少なければ少ないほど理想の家に近づくため、体験談をたくさん聞いてリスクを把握しましょう。

まとめ

注文住宅は自分たちで判断することが多くあり、実際に住んでみると思ってもいなかった失敗が判明することも多くあります。失敗を少なくするためには、失敗例を把握することや自分たちにあった業者を選ぶことが重要です。

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